第3回「失敗しない清掃計画の立て方」~「日常清掃と定期清掃の違い」を理解した次にやるべきこと~

このエントリーをはてなブックマークに追加
Bookmark this on Livedoor Clip
Bookmark this on Yahoo Bookmark
LINEで送る

皆さんこんにちは!

 

兵庫県を拠点に、マンションや商業施設などの日常・定期清掃サービスを行っている

株式会社ナガイ、更新担当の明日です。

 

 

失敗しない清掃計画の立て方

~「日常清掃と定期清掃の違い」を理解した次にやるべきこと~

前回・前々回で「日常清掃」と「定期清掃」の違いについて整理してきました。
ここまで読むと、多くの方が次にこう感じます。

  • 「違いは分かったけど、実際どう組み合わせればいいの?」

  • 「うちは日常清掃を頑張っているのに、なぜか汚く見える…」

  • 「定期清掃を入れているのに、コストのわりに効果を感じにくい」

結論から言うと、清掃品質は作業回数の多さではなく、
**“汚れの性質に合わせた計画設計”**で決まります。

つまり、清掃は「気づいた時にやる作業」ではなく、
建物・利用者・季節・素材に合わせて組み立てる運用設計です。

第3回では、日常清掃と定期清掃を正しく連動させるための「清掃計画の立て方」を分かりやすく解説します。


1. 清掃計画が必要な理由

~“毎日やっているのに汚い”が起きる本当の原因~

「毎日清掃しているのに、なぜかくすんで見える」
この状態は、担当者の努力不足ではなく、設計不足で起こります。

よくある原因は次の3つです。

① 役割の重複・抜け漏れ

  • 日常清掃で“軽い床洗浄”を毎日実施している

  • しかし、定期清掃の剥離や機械洗浄が計画されていない
    → 表面は触っているが、蓄積汚れは残る

逆に、

  • 定期清掃で床はきれい

  • でも日常清掃で砂塵回収が不足
    → すぐ再汚染する

② 頻度が“なんとなく”

「週1」「月1」は決めていても、根拠がない。
人通り・天候・業種・床材が違えば、最適頻度は変わります。

③ 評価基準が曖昧

「きれいにしてください」だけでは品質が安定しません。
“どの状態を合格とするか”がないため、担当者ごとに仕上がりがブレます。


2. 清掃計画の基本は「ゾーン分け」

清掃品質を上げる最短ルートは、施設全体を一律で考えないことです。
まずは建物を汚れ方の違うゾーンに分けましょう。

代表的なゾーン分類

  1. 高頻度接触ゾーン
     エントランスドア、手すり、エレベーターボタン、受付カウンター

  2. 高歩行ゾーン
     エントランス床、廊下、風除室、共用通路

  3. 水回りゾーン
     トイレ、洗面、給湯室

  4. 静的ゾーン
     会議室、バックヤード、倉庫

  5. 外部持込ゾーン
     玄関マット周辺、搬入口、駐車場動線

この分類をすると、必要な作業が見えます。
たとえば高歩行ゾーンに必要なのは「除塵頻度の確保」と「定期的機械洗浄」。
水回りゾーンに必要なのは「尿石・水垢の予防管理」と「換気連動」です。

同じ“床清掃”でも、目的が違うのです。


3. 日常清掃と定期清掃の正しい分担

ここが曖昧だと、コストだけ増えて効果が出ません。

日常清掃の役割(予防・維持)

  • 砂塵・髪の毛・皮脂汚れの除去

  • ゴミ回収、拭き上げ、除菌

  • 異常の早期発見(漏水、破損、臭気)

  • 利用者の印象維持

 

定期清掃の役割(回復・延命)

  • 蓄積汚れの除去

  • ワックス再生、剥離、機械洗浄

  • カーペット深部洗浄

  • ガラス・照明・高所など日常で届かない範囲

  • 建材の劣化抑制

 

重要ポイント

日常清掃は“汚さないため”
**定期清掃は“戻すため”**です。

この2つがつながると、
「汚れにくく、戻しやすい状態」が維持されます。


4. 清掃計画を作る5ステップ

ここからは、実務でそのまま使える手順です。

STEP1:現状診断(見える化)

まず、現場を感覚でなく項目で把握します。

  • 汚れの種類(砂塵、油、皮脂、水垢、カビ、黒ずみ)

  • 汚れの発生源(靴、調理蒸気、湿気、換気不足)

  • 汚れやすい時間帯(開店前後、昼ピーク、雨天時)

  • クレーム発生箇所(臭い、ベタつき、見た目)

 

可能なら1週間、写真で定点記録すると精度が上がります。

STEP2:優先順位を決める

すべてを同じ品質で維持するのは非効率です。
優先順位は次の順が基本です。

  1. 安全に関わる場所(滑り、転倒、衛生)

  2. 第一印象を決める場所(入口、受付、トイレ)

  3. 劣化が進みやすい場所(水回り、日射部、高歩行部)

STEP3:頻度設計

頻度は「業種」「利用人数」「季節」で変えます。

  • エントランス除塵:1日2~4回(雨天時増加)

  • トイレ巡回:2~3時間ごと

  • 床機械洗浄:月1~2回

  • ワックス再塗布:2~3か月ごと

  • ガラス清掃:月1回 or 隔月

  • カーペット深部洗浄:四半期ごと

 

※あくまで目安。実際は現場条件で調整します。

STEP4:作業基準の明文化

「きれいにする」ではなく、合格基準を言語化します。

  • 床:逆光で見てスジ残りなし

  • トイレ:臭気0、尿石付着なし、蛇口水垢なし

  • ガラス:視線高さで拭きムラなし

  • ゴミ箱:8割未満で回収

 

基準があると、教育・引継ぎ・外注管理が格段に楽になります。

STEP5:点検と改善

計画は作って終わりではありません。
月1回は振り返りを実施します。

  • クレーム件数

  • 追加対応回数

  • 汚れ再発箇所

  • 清掃時間とコスト

  • スタッフ負荷

 

このデータで頻度と手順を微修正すると、
同じ予算でも品質が上がります。


5. よくある失敗と改善策

失敗①:定期清掃だけ豪華

機械洗浄や剥離を入れても、日常で除塵不足だとすぐ再汚染。
改善:日常の入口マット管理と砂塵回収を強化。

失敗②:日常清掃に作業を詰め込みすぎ

時間内に終わらず、結果的に“触るだけ清掃”になる。
改善:高優先ゾーンに集中し、低優先は頻度を再設計。

失敗③:担当者依存

「この人がいる日はきれい、いない日は質が落ちる」。
改善:チェックリスト化、写真基準化、手順書統一。

失敗④:季節変動を無視

梅雨・冬季・花粉時期で汚れ方が変わるのに同じ計画。
改善:季節別運用表を作成(雨天時の巡回増など)。


6. 業種別の清掃計画の考え方

オフィス

  • 重点:共用部・トイレ・給湯室

  • 課題:昼休憩後の汚れ集中、会議室の回転

  • 対策:時間帯別巡回、接触部除菌の強化

店舗(物販)

  • 重点:入口・レジ周辺・試着室

  • 課題:床汚れと指紋汚れ

  • 対策:見た目重視の即時復旧体制、ガラス面管理

 

飲食

  • 重点:厨房床、客席床、トイレ臭気

  • 課題:油膜・滑り・排水臭

  • 対策:油分分解洗浄、防滑優先、排水トラップ管理

 

医療・介護

  • 重点:衛生管理と交差汚染予防

  • 課題:感染対策、臭気、安全動線

  • 対策:ゾーニング清掃、色分けクロス、記録運用

 


7. コストを抑えて品質を上げるコツ

清掃は「安くする」と品質が落ち、「増やす」と予算が膨らむ。
だから大切なのは配分最適化です。

コツ1:入口対策に投資する

外部からの砂塵侵入を抑えるだけで、建物全体の清掃負荷が下がります。

コツ2:汚れの再発源を断つ

換気不足、マット不足、水はね、収納不足など、原因に手を打つ。

コツ3:定期清掃の内容を見直す

毎回同じメニューではなく、状態別メニューへ。
“必要な場所に必要な作業”へ切替える。

コツ4:写真記録を活用

言った・言わないを防ぎ、品質合意がしやすくなります。


8. まとめ

日常清掃と定期清掃の違いを理解した次のステップは、
**「どう組み合わせて成果を出すか」**です。

清掃計画の本質は、次の3点に集約されます。

  1. ゾーンごとに汚れ方を分ける

  2. 日常=予防、定期=回復で役割分担する

  3. 基準・頻度・点検を回して改善し続ける

この運用ができると、見た目の美しさだけでなく、
衛生・安全・建物寿命・利用者満足まで同時に高められます。

清掃はコストではなく、施設価値を守る“経営インフラ”です。
第3回の内容をベースに、ぜひあなたの現場でも「なんとなく清掃」から「設計された清掃」へ切り替えてみてください。
同じ人数・同じ予算でも、結果は確実に変わります。

次回もお楽しみに!!

 

 

弊社は兵庫県を拠点にマンションや商業施設などの日常・定期清掃サービスを行っております。

不明な点は多いかと思います。

株式会社ナガイでは、お客様へ十分に検討いただけるよう分かりやすく

ご説明いたしますのでお気軽にお問い合わせください。

 

 

お問い合わせはこちらから!

 

facebook_face.jpg